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ソラタネについて

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中世の時代から途切れることなく続く、焼き物の産地『日本六古窯(ろっこよう)』のひとつ、愛知県瀬戸市。ここで作られた瀬戸焼は日本中に広まり、陶磁器の総称である『せともの』の語源にもなった。

豊かな風土に育まれた暮らしに寄り添う工芸品

良質な陶土に恵まれた瀬戸。ここで産出される粘土は耐火度が高く粘り気があり、白く焼き上がる。この白い素地に釉薬(ゆうやく)や絵付けを施すことで、多種多様な焼き物が作り出せるのだ。なかでも、瀬戸市の東端、赤津地区で作られる『赤津焼(あかづやき)』は古くからある瀬戸焼の一種で、1977年(昭和52年)に国の伝統的工芸品に指定されている。赤津焼の特徴は、『赤津七釉(あかづななゆう)』と呼ばれる7種類の釉薬にある。これに12種類の装飾技法を加え、茶道具や花瓶、皿、茶碗など、幅広い種類の焼き物を生産する。練り上げた粘土をろくろや手びねりなどで成形し、乾燥させた後、施釉(せゆう)や絵付けを行い窯で焼き上げるのが、主な工程だ。そして仕上げに、ドングリのカサから出る渋に浸して風合いを出す。赤津の窯元『長谷元窯 六兵衛(はせもとがま ろくべえ)陶苑』の山内砂川(さがわ)さんは、神業とも称される技を持つ“ろくろ職人"だ。14歳で工房に入り、この道70年余りという山内さん。手の感覚だけでサイズを正確に測り、驚くべきスピードであらゆる形を作り出すさまは魔法のようだが、これは彼が生涯をかけて身につけた技術だ。それでも「焼き物に完璧はない」と山内さんは言う。「風や空気、天候によって焼き上がりが変わる。一生勉強ですね」。そんな職人技が生み出す焼き物を、ぜひ手にとってみてほしい。

長谷元窯 六兵衛(はせもとがま ろくべえ)陶苑

茶道具の製作から始まった歴史ある窯元。皿や茶碗などの温かみのある焼き物を、手作りで受注生産している。2005年(平成17年)の『愛・地球博(愛知万博)』では、会場で使用された水飲み場の製作にも携わった。工房は見学が可能で、小さな直売所も併設している。

瀬戸焼取り扱いスポット

瀬戸蔵セラミックプラザ

愛知県陶磁器工業協同組合のアンテナショップ。組合が厳選した焼き物を展示販売するほか、豊富な商品が窯元直売価格で購入可能。

  • 愛知県瀬戸市蔵所町1-1

  • 0561-89-5758

  • 10:00~18:00

  • メンテナンス日(月1回、不定)

  • 189台(無料)

愛知県陶磁美術館

重要文化財3点を含む多くの陶磁作品や資料を展示。作陶(大人¥840~)や絵付け体験(大人¥780~)ができる陶芸館や茶室も併設する。

  • 愛知県瀬戸市南山口町234

  • 0561-84-7474

  • 9:30~16:30、7~9月は9:30~17:00(入館は各30分前まで)

  • 月(祝日の場合翌日)

  • 大人¥400、高大生¥300、中学生以下無料ほか

  • 250台(無料)

品野(しなの)陶磁器センター

『道の駅 瀬戸しなの』に隣接する複合施設。品野地区の窯元による陶磁器の販売やギャラリー、陶芸教室(大人¥1,620~)も。

  • 愛知県瀬戸市品野町1-126-2

  • 0561-41-1141

  • 9:00〜18:00、12〜3月は9:00〜17:00

  • 年末年始

  • 約800台(無料)

gallery & café かわらばん家

明治時代の木造建築を再生したカフェギャラリー。瀬戸ゆかりの作家による陶芸やガラス作品の常設展のほか、企画展も開催する。

  • 愛知県瀬戸市朝日町36

  • 0561-89-6775

  • 10:00~18:00、11~1月は10:00~17:00

  • 水(祝日の場合営業)

  • 宮前銀座共同駐車場利用可(無料)

2018年6月1日時点の情報です

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