フタバ
ふりかけ誕生の背景には
健康への願いがあった
本坊酒造『マルス津貫蒸溜所』。南さつま市津貫は創業の地。
本坊和人(ほんぼうかずと)社長。座右の銘は『自然体』。土地の風土や造り手の想いを大切にした酒造りで、世界を見据えた挑戦を続ける。
右から『シングルモルト駒ヶ岳 ダブルセラー
ズ』『HHAE(はえ)』『Japanese GIN 和美人
(わびじん)』。
芋焼酎を主力に、ウイスキーやワインまで、幅広い酒類を手掛ける本坊(ほんぼう)酒造。その先駆的と思える姿勢はどこから来ているのだろうか。「大正時代にドイツ特許の連続式蒸留機で新式焼酎(現・甲類焼酎)を造り始めたのがひとつの分岐点。当時からアグレッシブな経営をしていたのです」と本坊和人社長。1949年(昭和24年)以降、ウイスキー、ワイン、スピリッツの製造免許を取得し、洋酒事業への進出を果たしてきた。「ワインやウイスキーの発想で世界基準の酒造りを」という掛け声のもと、幅広い酒類を製造する相乗効果で、独創的な焼酎も誕生。近年、『ワールド・ウイスキー・アワード(WWA)2013』をはじめ、本格焼酎も数々の賞を受賞している。
2016年(平成28年)、南さつま市の『マルス津貫(つぬき)蒸溜所』新設は、またひとつの転換点だ。鹿児島で樽熟成するウイスキー生産は32年ぶりとなる。「高温多湿な気候で、短期間でも、熟成感のあるトロピカルなフレーバーが期待できます。南国らしい、重厚なウイスキーになるでしょう」。
今や、ジャパニーズウイスキーは世界で注目されており、海外との取引はビジネスチャンス。鹿児島の自然と時の力に委ねられたウイスキーが世界を驚かせるのは、2020年のオリンピック・イヤーだ。
隣接するカフェバー&ショップ『寶常(ほうじょう)』。
ウイスキーを蒸留する『ポットスティル』。
2018年7月1日時点の情報です