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ぶ厚い木の板を、彫刻刀で丸2日かけて彫って作る『高千穂神楽面』。夜神楽の舞手が着けるため、軽く、滑らかに仕上げる。時に恐ろしく、時に優雅なその表情は、見る者を魅了する不思議な力がある。

腕と道具を使いこなし魂を込めて彫り上げる

毎年11月中旬から翌年2月上旬にかけ、高千穂で行われる『夜神楽(よかぐら)』。町内約20の集落で、三十三番の神楽を夜通し奉納する。1978年(昭和53年)には、国の重要無形民俗文化財に指定された。その夜神楽で使われる『神楽面』を作るのが、『天岩戸(あまのいわと)木彫』の工藤浩章さんと息子の省悟さん。神楽面彫師は全国的に少なくなり、高千穂でも生業として面を作っているのは工藤さんだけだ。3代目の浩章さんは宮崎県伝統工芸士に指定され、4代目の省悟さんがその技術を継承している。舞手用と装飾用の面があり、舞手用は神社などに奉納されることで魂が入り、神様として扱われる。装飾用は新築祝いなどの贈り物にされることが多い。
約4㎏の厚い板を手作業で削り、1㎏の軽さに仕上げる。「面の表情は、基本を外さなければ彫師の個性を出すことができます。私が一番こだわるのは眉間の部分。しわの寄せ方や深さなどで、面の感情まで表現したいですね」と語る浩章さんは、神楽面彫師になり31年。面を作るだけでなく、神楽の舞手も担う。「他の人が自分が作った面を着けて舞っているのを見ると、毎回『もっとこうすれば良かった』と反省することばかりです」と、長年の経験をもってもまだ終着点は見えない。面と対話をしながら、魂を込めて木を削る姿も神聖だ。

天岩戸木彫

高千穂町岩戸地区に工房を構え、4代にわたり、高千穂神楽面の制作を手掛ける。舞手用、装飾用の神楽面を作り、装飾用は高千穂町内の物産所(道の駅 高千穂、トンネルの駅など)で販売する他、直販も可能。制作だけでなく、神楽面や獅子舞の修理や塗り直しも行う。

  • 宮崎県西臼杵郡高千穂町岩戸399

  • 0982-74-8901(電話注文も可)

  • 8:00~17:00 ※訪問の際は事前に連絡を

  • 5台(無料)

高千穂神楽面取り扱いスポット

トンネルの駅

1,115mのトンネルを利用した焼酎の貯蔵庫が名物。無料で見学できるほか、焼酎の試飲も可。高千穂神楽面ほか、特産品の販売も。

  • 宮崎県西臼杵郡高千穂町下野2221-2

  • 0982-73-4050
  • 9:00~18:00

  • なし

  • 100台(無料)

道の駅 高千穂

神楽面をモチーフにしたモニュメントが目印。宮崎名物が人気のレストランも併設。高千穂神楽面のほか、地元の野菜なども販売する。

  • 宮崎県西臼杵郡高千穂町三田井1296-5

  • 0982-72-9123
  • 9:30~19:00(12月から2月まで~18:00)

  • なし

  • 88台(無料)

高千穂神楽

『夜神楽』を通年で毎日開催。三十三番の神楽の中から、代表的な四番を公開。(19:00から高千穂神社神楽殿にて受付。当日のみ)

  • 宮崎県西臼杵郡高千穂町三田井1037

  • 0982-73-1213(高千穂町観光協会)

  • 20:00~21:00(受付19:00~)

  • なし

  • ¥700

  • 100台(無料)

神楽面の彩色体験(高千穂焼 五峰(ごほう)窯)

素焼きの神楽面の色付け体験ができる(要予約、1人¥2,800)。作った面は持ち帰りOK。

  • 宮崎県西臼杵郡高千穂町岩戸1082-21

  • 0982-73-1800(高千穂町観光協会旅行センター)

  • 10:00~17:00

  • 不定※予約時に確認

  • 3台(無料)

2017年11月1日時点の情報です

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