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ソラタネについて

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約600年前の室町時代、金灯籠を模した紙細工を大宮神社に奉納した習わしが、今の『山鹿灯籠』へと受け継がれる。美術品としても評価され、2013年(平成25年)に国の伝統工芸品に指定された。

華やかさと重厚感を紙で表現する至高の技

細部にわたり表現される精巧なデザインと堂々たる風格。しかし、作品を手にすると驚くほど軽い。和紙と糊だけで作られる山鹿灯籠は、和紙工芸の極致といわれている。
山鹿灯籠には『灯籠踊り』で女性が頭にのせることで知られる金(かな)灯籠のほかに、神殿造り、座敷造り、鳥かごなどさまざまな様式があるが、いずれにも共通した3つの鉄則がある。1つ目は、木や金具は一切使わずに和紙と少量の糊だけで作ること。2つ目は、柱から障子の桟(さん)に至るまで、中身が空洞であること。3つ目は、建物などを一律に縮小したミニチュアとしてではなく、縦横のスケールなどを独自に工夫すること。この鉄則を守り制作するのが、『灯籠師』と呼ばれる作り手だ。毎年8月16日に大宮神社で行われる神事『上がり燈籠』の際に奉納する山鹿灯籠の制作を担う。
灯籠師になり1年目の中島弘敬(ひろたか)さんは、山鹿で唯一の灯籠専門店の4代目を継ぐ。「伝統を守るだけではなく、新しいことにも挑戦していきたいですね。そうしてこの素晴らしい技術を未来へ繋げられたら」と、道具やデザインなど新たな要素を取り入れながら、山鹿灯籠の進化と発展を目指す。
すべて和紙で作っているとは思えないほどの迫力やピタリと紙が合わさる接合面など、職人技をぜひ実際に見てほしい。

山鹿灯籠の店なかしま

豊前街道沿いに店を構え、山鹿灯籠の制作・販売、受注生産を行う。中島弘敬さんら灯籠師の制作風景を見学することも可能。店内では山鹿灯籠のほかに金灯籠を模したオリジナルの携帯ストラップや地元の工芸品、おみやげ品なども販売し、観光客も多く訪れている。

  • 熊本県山鹿市山鹿1588

  • 0968-43-2659
  • 9:00~18:00

  • 2台(無料)

山鹿灯籠取り扱いスポット

やまが門前美術館

『まゆ人形』を展示・販売する茶房ギャラリー。浴衣と金灯籠を着付け、灯籠踊り姿で写真撮影ができるサービスも(前日までに要予約)。

  • 熊本県山鹿市山鹿1585

  • 0968-42-8200
  • 10:00~18:00

  • 灯籠踊りの着付け体験1人¥1,000

  • なし

大宮神社

第12代景行(けいこう)天皇を祀る、山鹿灯籠起源の神社。『燈籠殿』では、毎年8/16に神事『上がり燈籠』で奉納された山鹿灯籠を保存展示する。

  • 熊本県山鹿市山鹿196

  • 0968-44-1257
  • 8:00~16:30(燈籠殿)

  • 8/16午後

  • 燈籠殿拝観料 一般¥200、小中学生¥100

  • 40台(無料)

山鹿灯籠民芸館

山鹿灯籠の名作の展示や、制作実演の見学ができる。灯籠師に習うミニ灯籠作り体験も好評(前日までに要予約、1人¥3,000)。

  • 熊本県山鹿市山鹿1606-2

  • 0968-43-1152
  • 9:00~18:00※体験は9:30~16:30

  • 年末年始

  • ¥

    一般¥210、小中学生¥100

  • 7台(無料)

ヤマノテ

山鹿灯籠から生まれたスタンドモビール『TouRou』をはじめ、山鹿の工芸品や日用品、店主が旅先で出合った手仕事の品々を販売。

  • 熊本県山鹿市山鹿1375

  • 0968-41-8405
  • 10:00~18:00

  • 火、水

  • 店前の市営駐車場利用可(無料)

2018年3月1日時点の情報です

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