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ソラタネについて

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今も昔も、暮らしに必要な器として人々の生活に溶け込む『小鹿田(おんた)焼』。茶碗や小皿、マグカップなど、その時代に合わせて作られる素朴な器は、日本全国の陶芸ファンから注目を浴びる。

昔ながらの技法で作る暮らしのための生活雑器

大分県日田市の中心部から車で約30分、山手に進んだ場所にある皿山地区。集落の中には川が流れ、川の水を利用して陶土を砕く『唐臼(からうす)』のバタン、バタンという音が、静かな山間に心地よく響く。皿山は"民藝の器"として知られる小鹿田焼の里。1705年(宝永2年)、小石原焼の技術が伝授されて誕生した。機械を使わず、開窯当時のままの技法で作られることから、1995年(平成7年)に重要無形文化財に指定。300年以上にわたり"一子相伝"で、他所(よそ)から弟子をとらず、親から子へと継承され続けている。
2017年(平成29年)7月、この地を大雨が襲った。福岡県と大分県を中心に発生した『九州北部豪雨災害』。唐臼が流されたり、陶土を掘る採土場が崩れたりするなど甚大な被害が出た。
あれから約1年、里を訪れるとそこには以前と変わらない姿が。「全国からの支援を受け、復旧工事が進み、元の姿を取り戻しつつあります。5月の陶器祭りは中止になりましたが、10月の民陶祭(陶器祭り)は応援の気持ちに応えるためにも開催できれば」と話してくれたのは10軒の窯元のひとつ、『坂本浩二窯』の坂本浩二さん。陶土が流されて以前の半分になるという困難な状況でも、作品を作り続ける。「完全に元通りになるには5年、10年かかるかもしれません。それでも伝統を次世代に繋ぐため、諦めずに復旧を目指して作陶を続けたい」。温かみのある陶器からその熱い思いが、じわりと伝わってくるのだ。

坂本浩二窯

2014年(平成26年)に父親の一雄さんが引退し、浩二さんが6代目の当主に。小皿や茶碗、大物まで幅広い作品を作り出す。坂本浩二窯をはじめ、小鹿田焼の窯元では直売を行っているが、窯元により販売していない時期もあるので、下記の協同組合まで問い合わせを。

  • 大分県日田市源栄町174

  • 0973-29-2467

  • 9:00~17:00

  • 不定

  • 共同駐車場を利用

小鹿田焼取り扱いスポット

小鹿田焼陶芸館

里全体を見渡す高台に位置する総合資料館。小鹿田焼の保存と振興を目的に手法や工程、特徴の説明、古陶など歴史的作品の展示も行う。

  • 大分県日田市源栄町138-1

  • 0973-29-2020

  • 9:00~17:00

  • 水(祝日の場合翌日)

  • 8台(無料)

ギャラリー渓聲館(けいせいかん)

皿山地区へ向かう途中、渓流近くにたたずむギャラリー。小鹿田焼を中心に、陶器やクラフトなどを扱う。ネット販売で購入も可能。

  • 大分県日田市殿町3070

  • 0973-29-2110

  • 10:00~17:00

  • 月〜金(ギャラリー)

  • 4台(無料)

鹿鳴庵(ろくめいあん)

小鹿田焼のセレクトショップ兼カフェ。湧水を使ったコーヒーや和紅茶、地元食材を使った『森のランチ』(¥1,674)を週末限定で楽しめる。

  • 大分県日田市小野殿町3906

  • 080-8552-9687(ランチは予約推奨)

  • 11:00~夕暮れ

  • 不定

  • 5台(無料)

山のそば茶屋

手打ちそばやうどんを小鹿田焼の器で味わえる皿山地区の茶屋。『地鶏南せいろ』(写真・¥1,000)や『山菜地鶏そば』(¥1,100)が人気。

  • 大分県日田市源栄町皿山160-1

  • 0973-29-2228

  • 11:00~15:00

  • 不定

  • 20台(無料)

<小鹿田焼協同組合>

その他の小鹿田焼各窯元への問い合わせは下記まで。小鹿田焼の里の復旧状況や支援報告などについては、HPで随時紹介している。

2018年7月1日時点の情報です

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