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鹿児島を代表する工芸品のひとつ『薩摩切子』。江戸時代、薩摩藩により海外交易を目指して生み出された。時を越えて、技術が復興した現在、お猪口やタンブラー、花瓶などの身近な器として親しまれている。

美と温かみを兼ね備えた伝統のカットグラス

緻密な模様と儚(はかな)げなグラデーション。色鮮やかに光輝くその姿はさながら宝石のよう。『薩摩切子』は、薩摩ガラスや薩摩ビードロとも呼ばれるカットガラス。始まりは江戸時代に遡る。日本を強く豊かな国にするため、薩摩藩藩主・島津家28代島津斉彬(なりあきら)により海外交易を目指して開発された。しかし、斉彬の急逝で事業は縮小し、1877年頃に生産が途絶えてしまう。それから約100年が経った1985年(昭和60年)、「世界に誇る薩摩切子の技術の再興を」と『島津興業(薩摩ガラス工芸)』により復元された。

薩摩切子最大の特徴は、厚みのあるガラスと”ぼかし”と呼ばれる繊細なカット。それらは熟練の職人たちの手技により生み出される。『島津興業』では大きく分けて生地作りとガラス加工の2部門で制作を行う。ガラスのカットを専門に行う山口範子さんは職人歴16年。薩摩切子にひと目惚れして、この道に進んだという。「ガラスは、冷たいイメージですが、薩摩切子はぼかしによって温かみがあります。デザインも特徴的で、100年前に作られたものでも全く古さを感じさせない。私も、100年後に古くないと感じてもらえるような作品を作り続けたいです」。江戸時代から現代へ。職人が繋いできた美しさは時を経てもなお、輝き続けることだろう。

島津興業(薩摩ガラス工芸)

薩摩藩藩主・島津家の末裔が営む。薩摩切子の技術を復元させた。現在は25人の職人が薩摩切子の制作に励む。生地作りから加工までの制作工程を自由に見学することができる。隣接する『島津薩摩切子ギャラリーショップ磯工芸館』では、完成作品の展示販売を行う。

  • 鹿児島市吉野町9688-24

  • 099-247-2111

  • 見学9:00~17:00※休憩時間あり、磯工芸館8:30~17:30

  • 月、第3日 ※磯工芸館はなし

  • 10台(無料)

薩摩切子取り扱いスポット

ガラス工房 舞硝(ぶしょう)

ガラス作家・頌峰(しょうほう)が手掛ける作品を販売。箸置きから大皿まで、バラエティ豊かなラインナップ。工房の窓から制作風景の見学も可。

  • 鹿児島市川上町1965

  • 099-244-7515

  • 9:00~18:00

  • 不定

  • 6台(無料)

薩摩工芸館&薩摩ギャラリー(ドルフィンポート山形屋店)

薩摩切子や薩摩焼、大島紬の小物などの工芸品やご当地グッズが勢ぞろいする。

  • 鹿児島市本港新町5-4 ドルフィンポート1F

  • 099-221-5822

  • 10:00~19:00

  • なし

  • 750台(有料※30分以内無料)

観光物産館 池畑天文堂

天文館の本通りアーケード内の観光物産館。郷土菓子やご当地Tシャツなどの鹿児島みやげがズラリ! 薩摩切子ほか工芸品も取り扱う。

  • 鹿児島市東千石町14-5

  • 099-226-5225

  • 10:00~20:00

  • なし

  • 契約駐車場あり(駐車券サービスあり)

ガラス工房 弟子丸(でしまる)

ガラス廃材を使った『ecoKIRI(エコキリ)』で新たな薩摩切子の道を開く工房。薩摩切子のカット体験(¥6,480・送料別、当日受付可※要確認)ができる。

  • 鹿児島県霧島市国分清水1-19-27

  • 0995-73-6522

  • 9:30~18:00

  • 不定

  • 6台(無料)

2018年8月1日時点の情報です

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