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江戸時代から現在まで、代々、長崎県の小川家一族だけが作り出す郷土人形の『古賀人形』。7つの原色により生み出される特徴的な色彩からは決して派手ではない、純朴で落ち着いた華やぎを感じられる。

一族により受け継がれる情緒豊かな郷土人形

京都の『伏見人形』、仙台の『堤人形』と合わせて日本三大土人形のひとつに数えられる『古賀人形』。鮮やかな色彩を身に纏(まと)った人形には日本人のほかに西洋人や中国人をモデルにしたものもあり、異国情緒豊かな長崎の文化を感じ取ることができる。その始まりは江戸時代のこと。京都の土器師(かわらけし)が旧古賀村にある茶屋に立ち寄った際に、主の小川小三郎(こざぶろう)に土器の作り方を伝授。最初は神仏用の器などを作っていたが、次第に動物や人の型を作るようになり、それが古賀人形のルーツになったといわれている。それから古賀人形の技術は代々小川家に伝承され、現在は19代目の小川憲一さんが制作する。中国人の『阿茶(あちゃ)さん』や、オランダ人女性をモデルにした『西洋婦人』、猿や猫など、さまざまな種類があることも古賀人形の特徴。いずれも素朴で優しい表情をしており、見る人の心を和ませてくれる。
その秘訣は、人形の"目"だと憲一さんが教えてくれた。「人形作りで一番難しいのは目入れです。目で人形それぞれの魅力が決まるので。目入れの作業をする日が近づくと、憂鬱になるくらい」。同じ『西洋婦人』でも、先代と憲一さんの作品を比べてみると、違いが一目瞭然。まったくの"別人"なのだ。ひとつひとつの人形に個性があることも、古賀人形の魅力といえるだろう。

古賀人形 小川憲一

1592年(文禄元年)創業の小川家、19代目の当主。古賀人形は代々本業の傍ら当主やその妻により作られてきたが、憲一さんの代になり本格的に専業で制作するように。自宅兼工房前には『古賀の藤棚』と呼ばれる大きな藤棚があり、見頃には花を見に訪れる人も多い。

  • 長崎市中里町1533

  • 095-838-3869

  • 9:00~17:00

  • 不定

  • 5台(無料)

古賀人形取り扱いスポット

長崎県物産館

カステラやちゃんぽんをはじめ、長崎を代表するおみやげが5,000品目約2万点並ぶ。古賀人形のほか、長崎べっ甲などの伝統工芸品も充実。

  • 長崎市大黒町3-1 県営バスターミナル2F

  • 095-821-6580

  • 9:00~18:00

  • 年末年始

  • なし

想い出

眼鏡橋近くにある民芸品店。古賀人形をはじめとする、長崎の伝統工芸品や民芸品を展示販売する。地元の作家による作品も取り扱う。

  • 長崎市諏訪町6-22

  • 095-820-6102

  • 11:00~19:00

  • なし

2018年9月1日時点の情報です

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