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室町時代に中国から伝来し、400年以上の歴史をもつ日本のそろばん。国内随一の産地、兵庫県小野市で作られる『播州そろばん』は今もなお、基礎学力向上ツールや伝統工芸品として世界から評価されている。

職人の技術が結集した暮らしのための工芸品

"読み、書き"とともに学びの基礎とされ、暮らしの中に根付いてきたそろばん。島根県の雲州と並ぶ2大産地として知られるのが、兵庫県小野市だ。かつて中国から長崎に伝わり、広島、滋賀などへ普及。羽柴秀吉が播州三木城を攻略した際、滋賀の大津に逃れた住民がそろばん作りを習得し、帰郷して製造を始めたのが『播州そろばん』のルーツとされる。昭和35年頃の生産ピーク後は電卓の普及で需要は減少するも、今なお、子どもたちの学力向上ツールとして重宝されている。市内で工房を営む宮本一廣さんは15歳からそろばん作りに携わり、今年で78歳を迎える熟練職人。製造工程は非常に複雑なため、"玉作り""玉仕上げ""ひご竹作り"など、工房ごとに作業を分けて効率化。宮本さんは、最終工程にあたる"組み立て"を担当し、各部品をもとに"枠材加工"や"ひご打ち""玉入れ"など、何工程をも経て仕上げる。「軽やかに弾けて、吸い付くようにピタッと止まる。何より玉の動きが大切」と宮本さん。弟子入り5年目の若き職人、髙山辰則さんに匠の技を教える日々だ。近く、小野市のふるさと納税の返礼品には髙山さんが作った5桁の『播州そろばん』がラインナップ予定。手にとれば、木の温かみや玉の弾ける音など、そろばんならではの魅力が伝わってくる。

宮本算盤(そろばん)工房

1976年(昭和51年)に伝統工芸士に認定された、職人歴60年以上の宮本一廣さんが営む工房。そろばん製造の"組み立て"部門を担当。2014年(平成26年)には、異業種から転職した髙山辰則さんが弟子入りし、伝統工芸を次代に受け継ぐため修業に励んでいる。

  • 兵庫県小野市天神町1113

  • 0794-62-6419(見学は要問い合わせ)

  • 要問い合わせ

  • 要問い合わせ

  • 1台(無料)

播州そろばん取り扱いスポット

小野市伝統産業会館

播州そろばんの振興・発展を図る施設。時代や産地もさまざまなそろばんや、製造工程の資料、原材料などを保管・展示する。

  • 兵庫県小野市王子町806-1

  • 0794-62-3121

  • 9:00〜17:00

  • 12/28(金)〜2019年1/4(金)

  • 小野市役所東駐車場278台(無料)

そろばんビレッジ

そろばんメーカーの株式会社ダイイチが運営。好きな色の玉や枠を選んで、世界にひとつだけのマイそろばんを製作できる。9桁そろばん¥1,800。

  • 兵庫県小野市垂井町644-5

  • 0794-63-7089

  • 11:00~17:00、土日祝10:30~17:00 ※平日は前日までに要予約

  • 5台(無料)

<播州算盤工芸品協同組合>

播州そろばんや木工芸品の普及のためイベントや展示会に出展。新商品開発にも力を注ぐ。

2018年10月1日時点の情報です

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