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ソラタネについて

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『姫だるま』は大分県竹田市を代表する伝統工芸品。江戸時代、岡藩に仕えていた下級武士の妻がモデルといわれる。七転び八起きで幸せな家庭を築いたという彼女の伝説が、その美しい姿に込められている。

意味を秘めた模様で家内安全を願う縁起物

切れ長の目に、上品に微笑むおちょぼ口。見ているだけで穏やかな気持ちになる『姫だるま』。太陽を意味する頭の菱形、家族を表す松竹梅の模様、背中に描かれる『宝珠(ほうじゅ)』と呼ばれる厄除けが特徴だ。約370年前の旧岡藩時代から竹田市に伝わるといわれる郷土人形で、その昔は『起き上がり』と呼ばれていた。竹田市の伝統行事『投げ込み』に欠かせない存在でもあり、商売繁盛や家内安全を願う縁起物として新年に家々や商店に贈られる。
現在、姫だるまを制作するのは『ごとう姫だるま工房』の一軒のみ。かつては盛んに制作されていたが、昭和初期から下火になり一度は途絶えてしまう。1952年(昭和27年)、戦後復興の人々を元気にしようと初代の後藤恒人さんによって再興された。今は2代目の明子(めいこ)さんと3代目の久美子さんが主に姫だるまの制作を担う。2人とも後藤家に嫁いだ"嫁"で、久美子さんの長男と結婚した宗子(そうこ)さんも未来の担い手として伝統を受け継いでいく。顔(目、唇、襟元)を描くのは明子さん、体の色付けは久美子さんと役割が分かれる。「姫だるまは家族に安らぎを与えるお母さんのように、笑顔で家を守ってくれるのよ」と久美子さんがその魅力を教えてくれた。その言葉通り、姫だるまの優しい表情には母親の面影が見られるようだ。

ごとう姫だるま工房

後藤明子さん、久美子さん、宗子さんの、後藤家に嫁いだ女性3人が姫だるまの伝統技術を受け継ぐ。すべて受注生産のため即売はできないが、工房で姫だるまの制作工程を見学することは可能。注文は工房で直接か、電話でも受け付けている(現在平均3、4年待ち)。

  • 大分県竹田市吉田889-1

  • 0974-62-3735

  • 10:00~16:00 ※訪問の際は事前に要連絡

  • 不定

  • 3台(無料)

姫だるまグッズ取り扱いスポット

紺屋(こうや)そめかひ(い)

有機栽培で育てた藍の葉を使った藍染め作品を販売し、姫だるまをモチーフにした手ぬぐいも制作。手持ちの洋服の"染め直し"も行う。

  • 大分県竹田市竹田町21

  • 090-4771-7449(辻岡)

  • 10:00~17:00(12:00~13:00は休憩時間)

  • 第2・4火

  • 1台(無料)

goron(ゴロン)

姫だるまと作り手を応援するサイト。オリジナルのメッセージカードや手ぬぐいなど、姫だるまグッズをオンラインで販売する。

2019年2月1日時点の情報です

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