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半島を行けば、あらゆるところで石仏や石塔に出合うことができる。
ここは、特異な自然から発祥した山岳信仰と神仏習合が融合し、
独特の六郷満山文化が生まれ、そして、残されてきた神秘の里。
1300年重ねられてきた祈りに触れ、そのパワーを体いっぱい感じる旅へ。

自然と仏の導きに触れて、心が開かれるとき

国東半島は丸ごと祈りの半島だ。両子(ふたご)山を中心にして31もの寺院が点在し、野を行けば、有名無名の仏や石像に出合える。半島は今、2018年の『六郷満山(ろくごうまんざん)開山1300年』記念に向けて、静かに沸いている。
「国東半島は荒々しい奇岩があるのが特徴です」と『両子(ふたご)寺』の寺田豪淳さん。人を寄せつけない険阻な地形に古(いにしえ)の人々は畏敬の念を抱き、神々が宿ると考えた。現在も峯入りと呼ばれる山岳修行があるが、山や岩々に祈りながら、自然の霊力をいただくのだそうだ。
「もともと自然への信仰があって、そこに神と仏の信仰が加わり、今も色濃く残っています」。
国東半島は神仏習合の地。国東の家々では神棚と仏壇があるのは、決して珍しくないらしい。猛々しい山を仰ぎながら、寺田さんは続ける。
「両子山の中腹の下に大きな岩があり、その下にあるのが奥の院です。岩自体が両子寺のご神体で、岩が仏さんに見えるという方もいらっしゃるんですよ」。
石段を登り、奥の院へ着いた。話の通り、岩がお堂をしっかり咥えているようで近づけないほどの迫力がある。中心には十一面千手観音がたおやかな顔で居し、その右には宇佐八幡と男女双子の天童子『両所大権現』をお祀りする。特にこの神仏にあやかり、子授けの祈願所としても信仰を集めている。

合格祈願や知恵授かりのご利益で知られる『文殊仙寺(もんじゅせんじ)』。648年(大化4年)の開祖と、国東一の古刹だ。本堂奥の院への参道は、石段はあるが、まるで山道。天高く伸びた樹々は光を遮り、緑濃い空気が漂っていた。本尊の文殊菩薩は秘仏だが12年に一度、卯年に公開される。今年は開山1300年を記念したご開帳がある(11月10日〔金〕~12月25日〔月〕)。同じ11月には秋季大祭として、8,000本の護摩木を焚いて祈願する八千枚大護摩供が行われる。
この寺を開いたのは修験道の始祖ともいわれる役小角(えんのおづの)という人物。奥の院本殿の裏でこんこんと湧く知恵の水は、彼が岩山を打った際に湧き出るようになったという。参拝の際には、ぜひいただいて帰りたい。
さて、国東は紅葉の名所でもある。文殊仙寺と両子寺を包む山の樹々も色づく。原生林の中に自生する山紅葉や、奇岩怪石にからまるツタも見どころだ。紅葉シーズンは11月中旬から12月の初めまでと、およそ1か月にわたって楽しませてくれる。

SPOT(A) 両子寺

  • 大分県国東市安岐町両子1548

  • 0978-65-0253
  • 大人¥300、中高生¥200、小学生¥100

  • 8:00~17:00(3~11月)、
    8:30~16:30(12~2月)

  • なし

  • 70台(無料)

  • 大分空港より車で約35分

SPOT(B) 文殊仙寺

  • 大分県国東市国東町大恩寺2432

  • 0978-74-0820
  • 9:00~16:30

  • なし

  • 50台(無料)

  • 大分交通バスなどでバス停文殊よりすぐ

2017年11月1日時点の情報です

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