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ソラタネについて

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『かどぱん』には、『KITCHEN USUDA』で焼かれたパンが1日2回配送される。ハード系からかわいいメロンパンまで種類は豊富。

てくてくと歩いていると、ふいに芳しい香りが鼻腔をくすぐる。焼きたてのパンの香りだ。吸い寄せられるように一軒のベーカリーへと入る。
『かどぱん』は、最近“ネコ駅長”で話題のJR豊後竹田駅から徒歩2分ほどの立地。オーナーである臼田 朗さんは、もともと東京でベーカリーをやっていたが、理想とするパン作りと田舎暮らしを求め、20年ほど前に大分県に移住。お隣の豊後大野市に『KITCHEN USUDA』を構えた。『かどぱん』は、その姉妹店となる。
ズラリと並ぶパンは、地元の湧水、自家製の天然酵母、九州産の小麦など、素材の安全と品質にこだわった。その味はまっすぐ。噛むほどに小麦本来の香りと自然な甘味がふくよかに広がる。ゲストハウスも併設しており、宿泊してパンの香りで目を覚ますのもありだ。

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こだわりのオーガニックコーヒーは一杯一杯、
丁寧に淹れられる。じっくりと味わいたい。

パンで腹ごしらえすると、ちょっとひと息入れたくなって『御客屋敷(おきゃくやしき) 月鐘楼(げっしょうろう)』へ立ち寄った。御客屋敷とは、その名の通り、岡藩の迎賓館。日本地図の測量で有名な伊能忠敬一行も宿泊したという由緒ある屋敷だ。歴史を感じさせるしつらえがしっとりとした大人の空間を演出し、畳の香りと柔らかな灯りが、日本人の心の琴線に響く和の情緒をかきたてる。竹田の名水と厳選した豆で淹れるコーヒーは香り高く、『New moon』『Full moon』など、『荒城の月』に因(ちな)んだメニューがそろう。築200年以上の屋敷で味わう一杯は格別のひと言。心静かに、ゆっくりと流れるひと時に身を任せていると、いつの間にか夕暮れを迎えていた。

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オーナーシェフの松竹さん。

ホテルでチェックインを済ませると、もう夕食の時間だ。足早に向かった先は『Bistro(ビストロ) & Cucina(クッチーナ) Champi(シャンピ)』。有名グルメガイドに掲載された実力店で、ぜひとも足を運びたいと思っていた。
「味わってほしいのは、竹田の四季」と、オーナーシェフの松竹祐介さん。旬の地元野菜や特産品のサフランを使ったリゾット、ジビエなど、竹田の自然を凝縮したようなコースは、色合いも華やかだ。この日のメインは鹿肉。肉質はきめ細かく、ほのかに野趣が香る鹿肉と、春の息吹を味わえるフキノトウを使ったソースがよく合う。「春は山菜がいいですね。竹田の味です」と、松竹さん。素材同士の調和を慈しみ、自然の恵みを享受する“竹田フレンチ”。ひと皿ごとに「いただきます」がこぼれそうになる。

SPOT(D)かどぱん

  • 大分県竹田市竹田町560-1

  • 0974-62-3714

  • 11:00~18:00

  • なし

  • 阿蘇くまもと空港より車で約90分

SPOT(E)御客屋敷 月鐘楼

  • 大分県竹田市竹田町486-1

  • 0974-63-1008

  • 11:00~17:00(LO16:30)

  • 月、火

  • 20席(禁煙)

  • なし

  • 阿蘇くまもと空港より車で約90分

SPOT(F)Bistro&Cucina Champi

  • 大分県竹田市竹田町416

  • 0974-63-1553

  • 11:30~14:00、18:00~最終入店20:30

  • 水、不定

  • 20席(禁煙)

  • なし

  • 阿蘇くまもと空港より車で約90分

2019年4月1日時点の情報です

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