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日本映画界に燦然と輝く名作『男はつらいよ』の舞台として知られる柴又。
古き良き下町の風情が漂うこの町を歩けば、どこか懐かしく心に染みる風景、
そして温かい人情が旅人の心をとらえて離さない。
映画『男はつらいよ』が生まれて50年。
映画同様、世代を超えて愛されるこの町の魅力に会いに行こう。

節目を迎え、再び脚光を浴びる“寅さん”の世界へ

羽田空港から電車を乗り継ぎ、京成電鉄金町線柴又駅へ到着。駅を出ると、そこは穏やかな空気に満ちていた。駅前広場では早速、寅さん像がお出迎え。寅さんを見送るさくら像もあり、ここが寅さんの町であることを実感する。旅はまず、不朽の名作『男はつらいよ』の世界へ飛び込むことから始めよう。
柴又駅から江戸川に向かって歩くこと約8分。『葛飾柴又寅さん記念館』を訪れた。ここは、映画『男はつらいよ』の記憶を詰め込んだ施設。江戸川のスーパー堤防(高規格堤防)と一体になった珍しい造りで、1997年(平成9年)に開館。今年4月には、『TORAsan café』がオープンするなど、大々的にリニューアルしたそうだ。
館内は、柴又帝釈天参道のジオラマや名場面の映像コーナー、“タコ社長”の『朝日印刷所』を再現したコーナーなどファン垂涎の展示ばかり。寅さんの実家である『くるまや』のセットは実際に撮影で使われたもので、今にも寅さんがひょっこり出てきそうな雰囲気だ。

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『山田洋次ミュージアム』は
2012年(平成24年)に開館。

併設する『山田洋次ミュージアム』では、映画『男はつらいよ』の山田洋次監督が生んだ名作・良作の紹介のほか、観客にとって“身につまされる”“他人(ひと)事ではない”映画にこだわり続ける山田監督の思いに触れることができる。カメラやフィルム、編集機材などの展示もあるが、『寅さん記念館』と同様、機材やセットが妙に熱を帯びて生き生きと感じられるのは、映画人たちの思いが染み込んでいるせいだろうか。
ふと、山田監督の言葉を記した一文が目に留まった。
「自分の脚本、自分の演出についてつねに疑問を投げかけていく、これでいいのか、間違っていないかと疑問をもちつづける精神です(中略)その気持ちをもちつづけることがじつは才能というものではないかと思います」――。表現者の端くれとして胸に響き、思わずメモをとった。金言であると思う。
今年は、映画『男はつらいよ』にとって50周年という節目の年。12月には22年ぶりとなる新作『男はつらいよ お帰り 寅さん』が公開予定。スクリーンに甦る寅さんを心待ちにしたい。

※表示価格は2019年8/30時点のものです(税率8%)。10月以降の価格は各店舗および各施設にご確認ください。

SPOT(A)葛飾柴又寅さん記念館・山田洋次ミュージアム

  • 東京都葛飾区柴又6-22-19

  • 03-3657-3455

  • 9:00~17:00

  • 第3火(祝の場合、直後の平日)、
    12月第3火とその翌日・翌々日
  • 大人¥500、小中学生¥300、65歳以上¥400

  • なし

  • 柴又駅より徒歩8分

2019年10月1日時点の情報です

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