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同じ山とは思えないほど見る場所によってさまざまな表情をもつ桜島。
鹿児島に住む人たちには、それぞれにひいきとする桜島の景色があるらしい。
2020年の幕開けは、今も活動を続け、地球の生命力を伝える世界に誇る活火山、
桜島のあふれんばかりのエネルギーをたっぷりと満喫する旅へ。

天上の美しさ。お気に入りの桜島を探す初春の小旅行

鹿児島の人に、「桜島が故郷にあるっていいね」と言うと大抵、「灰は降るし、大変なんだよ」と返ってくる。現地の天気予報には噴煙の向きを予想するための“風向き予報”というものがあるそうだ。簡単ではないだろうが、鹿児島の人は桜島とともに生きているのだなと感じる。それでも前述のように言う人たちの口ぶりには「でも自分たちの桜島だ」というような誇らしさがにじんでいて、羨ましいと前から感じていた。
『長島美術館』はずいぶん前に鹿児島へ来る機会があり、その時に鹿児島出身の人に教わった場所だ。城山公園や仙巌園(せんがんえん)など見物場所はほかにもあるけれど、ここからの桜島がお気に入り、と教えてくれたことを覚えている。
南の島のようなエキゾチックな木々に見守られながら、ヨーロッパ風の階段を下りる。下から舞い上がってくる風に頬をなでられつつ、歩を進めるとやがて左に視界が開け、桜島が現れた。
『長島美術館』は、レジャー業などを営む企業の私設美術館。シャガール、ロダンといった教科書でよく見かけるような有名作家の作品を中心にコレクションしているのは、地元の子どもたちに文化に触れてほしいという、創業者の思いがあったようだ。世界を圧倒するような芸術に身を委ねて館を出ると、活火山が見える。これらの風景を見ながら大きくなっていく子どもたちは、きっと豊かで大らかな心が育まれるに違いない。

桜島を目指そう。鹿児島港と桜島港は桜島フェリーが結んでいる。観光客はもちろんだが、地元住民の足として頻繁に運航しており、時刻表を見ずともスイスイ乗れるのがいい。
はじめに玄関口にある『月讀(つきよみ)神社』へ旅の安全を願ってお参り。桜島でもっとも大きい神社で、大正噴火で溶岩に埋もれたが、1940年(昭和15年)に今の場所に移築された。御祭神は月讀命(つきよみのみこと)。月の神様だけに、丸くおさめるとされ、夫婦円満などのご利益があるという。桜島の名前の由来のひとつとされる、木花佐久夜姫(このはなさくやひめ)も祀っている。

SPOT(A)長島美術館

  • 鹿児島市武3-42-18

  • 099-250-5400

  • 9:00~17:00(最終入館16:30)

  • 火(祝の場合翌平日)

  • 常設展大人¥1,000ほか

  • 200台(無料)

  • 鹿児島空港より車で約45分

SPOT(B)月讀(つきよみ)神社

  • 鹿児島市桜島横山町1722-8

  • 099-293-2109

  • 9:00~17:00

  • なし

  • 40台(無料)

  • 鹿児島空港より車で約70分

2020年1月1日時点の情報です

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